ルパン三世 カリオストロの城 デジタルリマスター版の魅力
東宝株式会社から35年ぶりにルパン三世 カリオストロの城 が帰ってきました。
デジタルリマスター版としてです。デジタルリマスターってよく聞く単語ですがいったい何のことでしょうね?
|
1979年当時はフィルムでの撮影でしたので、年月とともに色褪せたり、キズや汚れが付着して劣化してしまうんですね。
そのフィルム映像をハードディスクに取り込んで、デジタル化しちゃいます。
その映像をデジタル処理によってフィルムの色褪せ、キズ、汚れなどを除去、修正する作業を「デジタルリマスター」と言うんですね。
デジタルリマスターをされたものをデジタルリマスター版と呼ぶんですね。
2014年デジタルリマスター版のルパン三世 カリオストロの城の画像
リマスター版のほうが色が少し色が明るくなったような印象を受けますね。
|
最初にルパン三世 カリオストロの城 が公開されたのは今から35年も昔の1979年。
いまだに根強い人気を誇る作品のひとつですね。監督はご存知宮崎駿氏です。
アニメ版の演出も担当なされてましたね。
当時としては破格の5億円を投じての超大作映画がルパン三世 カリオストロの城でした。
この映画の意義はとても大きく、ルパン三世の方向性に大きく影響を与えました。
宮崎駿氏はこの映画に対してどういった思いを持って作ったのでしょうか。
『ルパンという人物は表と裏の顔を持つ人物』
『馬鹿をやっている時の彼は表の顔なんです。』
『裏の顔が垣間見えた時にルパンの真の魅力が見えてくる。』
『金と宝石を盗むというのは彼の行動の根源ではない』
『富と貧富、格差、社会の構造に対しての怒りが彼にはうずまいている。』
『ルパンの大義名分は自由』
こういったコメントを残してらっしゃるみたいですね。
|
この作品の魅力はなんといっても綿密、緻密に練られた人物設定とストーリーによるところが大きいと思います。
細かいところで言えば、多数の他監督、映画関係者に影響を与えた、ド迫力のカーアクションは見所のひとつでしょう。
デジタルリマスターによって画質が向上した為にその迫力も割り増ししています。
通常はリマスターといえば画像の処理だけですます場合が多いのですが、今作は画質だけにとどまらず、音質にも手を加えています。
当時の磁気テープを修復し、5.1chを作成しているんです。
|
5.1chと映画館で臨場感をより一層高めようと生み出されたシステムなんですね。
最近ではDVDやデジタル放送なんかでも応用されています。
古い人間の私にとってはモノラル、ステレオの更に上を行く音響システムといったほうがわかりやすいですね。
要はスピーカーの数が違うんです。モノラルはひとつ。ステレオは2つ。5.1chサラウンドはステレオの3倍の6つのスピーカーを使用するんですね。 だ
からあらゆる方向から音が飛んできて、臨場感はたまらないでしょうね。
|
実はルパン三世 カリオストロの城 はHD化され、2008年にブルーレイで発売されているんですよね。
しかしHD化とデジタルリマスターとは全く別の画像処理なんです。
HD化とはただの画面調整です。昔のテレビは4:3の比率で、現在のデジタルテレビは16:9です。現在は少し画面が横長になっているんですね。
HD化だと無理やり伸ばす処理と上下をカットして比率を合わせるやり方があるようです。
2008年に発売された物は上下をカットするやり方で、オリジナルの映像と違っていたためかなり不評だったようです。
おまけにリマスターをしていないので、フィルムをそのままブルーレイ化したもんだからキズ、色褪せ、ゴミがそのままで高画質化どころか、オリジナルにも劣る代物だったんです。
しかし、2014年8月6日のカリオストロの城は違います。
上記でも述べましたが、画質が大幅に向上しており、色調の補正、フレームのがたつきやBOOK処理のミスまで修正してあります。
彩度なんかは上の画像で比較してもらえばわかるように大変、色鮮やかになっていますね。
ルパン三世 カリオストロの城のブルーレイの購入を検討なさっている方は、2008年の物と間違えないようにこちらで購入してくださいね。